今日ご紹介するキーワードは「電扶梯速度」。
「電扶梯」とはエスカレーターのこと。つまりこれは、「エスカレーターの速度」という意味です。
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皆さんはエスカレーターに乗った際、スピードが「速いな」とか「遅いな」と感じたことはありますか?普段何気なく乗っているエスカレーターですが、実はその速度には様々なことを考え、工夫がされているんですよ。
北部・台北市、新北市の数百万の学生やサラリーパーソンにとって、台北新交通システムMRT(台北メトロ)は通勤・通学で利用する最も重要な公共交通機関。私もほぼ毎日利用しています。そして、旅行者にとってもとても便利な乗り物ですよね。そんな便利な台北メトロ(MRT)はラッシュアワーになるとエスカレーターは常に混雑していて、駅への出入りの効率も、そしてみんなの気分にも影響を与えています。
その結果、「エスカレーターの片側を歩いてもいいのかどうか」という問題が発生していました。
台湾では多くの人がエスカレーターの右側に立ち、左側を空けることが習慣となっていて、急いでいる人は左側を歩いていくんですが、こうすることで人の流れがスムーズになっていると考える人も多い一方、本当に片方を空けることでたくさんの人が運べているのか?という疑問の声もあります。
実際、実験によると、しっかり1段に2人ずつ乗せたほうが流動人数は大きいという結果や、エスカレーターを歩くよりも階段を歩いた方が少し速いという結果があったりします。
また、エスカレーターを歩くのは危険だという声もあり、日本では数年前から「エスカレーターは歩かないで」と呼びかけ、自治体によっては「エスカレーターの歩行を禁止する条例」を施行しているところもありますよね。
そこで台北メトロでも、2024年の後半から一部のエスカレーターの利用に関して変更を発表し、「エスカレーターは両側に立ってよい」というアナウンスを広めることで、手すりをしっかり持ち、ステップにしっかりと立つ習慣を身に着けてもらい、長年のルールである「右に立って左を譲る」を徐々に変えていくことを期待しました。
ところがこの政策が導入されて以降、両派の間では常に激しい議論が巻き起こりました。多くの人が長年、エスカレーターの左側を歩くことに慣れているため、一部の乗客が左側に立つことで生じる衝突が頻繁に起きているんです。
その理由の一つに、エスカレーターの速度が遅すぎる、階段を上るよりも遅いから、その遅さに耐えられない乗客がエスカレーターを歩いていく。それに耐えられる人は衝突を避けるために譲る、それが習慣になったもので合理的なものだという声もありました。
実は、台北メトロでは数年前の年末のイベントの際に、エスカレーターでの転倒事故が起きたことがあるため、安全上の理由からエスカレーターの速度を、階段を上る速度よりも遅くしたんだそうです。
ただ、台北メトロでは2017年から、エスカレーターの混雑緩和のため、忠孝復興駅などの乗換駅にあるエスカレーター11基の動作速度を微調整する実験を実施してきたそうで、観察した結果、速度を上げることは待ち時間を短縮するのに効果的であることがわかりました。
そしてエスカレーターに乗っている時に誤って怪我をすることと、運転速度の微調整との間には明らかな相関関係がないことがわかったそうで、台北メトロでは新たな試みを行うことを決定。2025年4月1日から、上りエスカレーター47基の運行速度をこれまでの毎秒0.5メートルから毎秒0.65メートルに引き上げることにしたんです。
この引き上げた速度でもまだシンガポールや香港の毎秒0.75メートルよりも遅いんですが、この調整により、1基の同じエスカレーターで比較した場合、ピーク時のエスカレーターの1分当たりの利用人数はおよそ22人増加すると予測しています。
この取り組みには多くの人から賛成の声が上がっているようで、これで安全にかつスムーズな移動が実現することを願っています。
なお、速度を引き上げるのは台北駅や市政府駅など、利用客の多い29駅、47基のエスカレーターで、そのエスカレーターの前には、「前方のエスカレーターの速度は少し早くなっています。手すりをしっかりと持ち、ステップにしっかりと立ってください」と呼びかけの看板が立てられているということですよ。
もし台北メトロを利用される際には注意してみてくださいね。
Rti 台湾国際放送
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