History page of Radio Taiwan International (Rti)
close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

きょうのキーワード(木曜日) - 2025-02-13_平溪放天燈

  • 13 February, 2025
きょうのキーワード(木曜日)
(写真:CNA)

今日ご紹介するキーワードは「平溪放天燈」。

これは、北部・新北市の平溪の観光名物の一つ「スカイランタン上げ」の事です。

*****

昨日(2/12)は、旧暦の1月15日、「元宵節」でした。この「元宵節」は日本で言う「小正月」にあたり、この日で旧正月の一連の行事が終わりを迎える節目の日です。そのためこの日には、台湾の各地で旧正月の締めとなる様々な行事が行われました。

中でも、有名な「元宵節」の行事の一つが、北部・新北市の平溪で行われる「平溪天燈節(平渓スカイランタンフェスティバル)」。

夜空に100個のスカイランタンが揺らめきながら一斉に舞い上がっていく光景はとても幻想的で、毎年多くの人を魅了しています。

今年(2025年)も、2月8日と、「元宵節」当日の昨日(2/12)に行われました。

そして、平渓エリアではこの「元宵節」以外にもいつでも“スカイランタン上げ”が体験できるようになっていて、世界各地からも多くの観光客が集まっています。

ところがその一方で、今、平渓エリアは“台湾で最も恥ずかしいスポット”だとも言われているんです。それはなぜかと言うと、スカイランタンを放つことによって環境汚染を引き起こしているから。Googleのレビューでも、“スカイランタン上げスポット”として有名な「平渓老街」や「十分老街」には最低評価も多くついていて、そのコメントには「あちこちにランタンの残骸があって環境破壊も甚だしい」といった内容が数多く書き込まれています。

実際、あちらこちらの樹に引っかかっているランタンの残骸を目にします。

また先日は、在来線台湾鉄道の車両がお隣の基隆市にある「七堵」駅の手前で何かを擦ったような音がしたため、駅で調べたところ、平渓から飛んで行ったと思われるランタンの残骸が見つかったということもありました。

ただこの“スカイランタン上げ”の文化は、何百年も前から受け継がれてきたもので、その昔、この地域には盗賊がよくやってきていたため、盗賊から身を守るための合図やメッセージを伝えるためにランタンを飛ばしていたのが始まりとされていて、それが次第に平渓エリアの独特な文化の一つに発展したものなんです。

そのような伝統に加え、現在では観光効果も大きく、文化的意義と観光経済効果の両面で、もはや欠かせないものとなっていることから、完全に中止や禁止することは困難とされています。

そこで、新北市環境保護局では毎年、「ランタン資源回収還元」活動を打ち出しています。例えば、昨年(2024年)は地元のお店と協力し、「ランタンステーション」を設けて、市民にランタンの残骸回収を呼びかけ、残骸を拾ってきた人には1つのランタンにつき1台湾元(日本円およそ4.7円)の還元したり、平日には、ランタンの残骸をゴミ袋や食器用洗剤、トイレットペーパーと交換する活動も行いました。

清掃チームの努力に加え、地元住民やお店の努力も相まって、一昨年(2023年)末まででも合計174万9694個のランタンの残骸を回収しているそうです。

そして今年も先日(2/8)に、「資收知識燈謎站(資源回収知識なぞなぞステーション)」というイベントを行い、ランタンの残骸の回収による還元とあわせて、「元宵節」のゲーム「猜燈謎」というなぞなぞ遊びも楽しむ活動を行っていました。

新北市ではどうやってこの文化の保護と環境の保護のバランスを保つか、常に大きな課題となっていて、このように様々な取り組みを行っています。

平渓のスカイランタン上げは特別な体験ができるということで日本人観光客に特に人気ですが、考えさせられますね。

Googleレビューの低評価をつけている人の書き込みの中には、「美しいスカイランタンの裏には、スカイランタンの残骸でいっぱいの山や谷と、その大変な場所で腰をかがめながら残骸を回収する清掃員がいる」というコメントもありました。

この“スカイランタン上げ”を体験ができる場所が、そしてこの文化がなくなってしまわないように、私たちもできることがあれば協力していきたいですね。

Program Host

関連のメッセージ