今日のキーワード:「黒面琵鷺」
意味:特に台湾に多く飛来する野鳥「クロツラヘラサギ」。
鷺の一種で、絶滅危惧種に指定されている、希少な野鳥。
「クロツラヘラサギ」と台湾、何か関係があるの?と思われた方、とっても深い関係があるのでご紹介します!
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そもそもどんな鳥かというと、トキ科の渡り鳥で、中国語名に入っている「黑面」という名の通り、顔は黒色をしています。体は真っ白です。ただ体が白いのは冬の時期で、春になると胸が淡い黄色になります。最大の特徴はなんといっても、長く伸びて先が平べったいくちばしです。それはまるでしゃもじのような形なんですよ。
渡り鳥ということで、夏は朝鮮半島や中国北部、ロシアなどの無人島で過ごして繁殖し、冬は暖かい南に渡り、台湾や日本を含む東アジアの国々で越冬します。日本だと主に九州の各県や沖縄県に飛来する姿が確認されています。毎年、日本で初めて観察された日にはニュースや天気予報でも取り上げられることが多いため、どんな見た目かは知らなくても名前だけは聞いたことのある方、いらっしゃるかもしれません。
一方で実は、絶滅危惧種に指定され、国際レベルで保護されているほど数が非常に少ない野鳥でもあります。ただ、世界中の国々が協力しあい保護活動が続けられているお陰で、現在では全世界の個体数は6年連続で増加傾向にあります。
ではそんな「黑面琵鷺」、「クロツラヘラサギ」は台湾でどれくらい確認されているのでしょうか?昨年の調査によると、全世界で観察された数6988羽のうちの約6割に当たる4135羽が台湾全土で確認されました。台湾では世界で最も多くの「クロツラヘラサギ」を観察できるのです。越冬にやって来る時期は双眼鏡などで観察する「バードウォッチング」をする人の姿も見られます。
昨年、特に南部・台南で観察された数が台湾の中で最多となり、台湾で確認された数のおよそ半分を占めました。これは、全世界の3分の1のクロツラヘラサギが台南を越冬地に選んだということになり、台湾における野生動物に対する保護活動の大きな成果の一つともいえるのです。
ではなぜ台南に多く飛来するのか?実は、1992年に「台南市野鳥学界」が発足し、また、当時の台南県と台南市も協力して、絶滅の危機に瀕したクロツラヘラサギを保護する取り組みがスタートしたからです。2009年には、園内にクロツラヘラサギ保護区があり湿地で構成される台南市にある「台江国家公園」が国立公園として指定され、安全な越冬地としての整備が進められました。
台湾では他にも、中部・雲林、南部・嘉義、高雄で多く確認されており、この台湾南西部の沿岸地域で9割以上の数を占めています。最近では、北部の台北や桃園、新竹、また、東部・花蓮、南東部・台東でも1~10羽ほどが確認される年もあり、数だけでなく冬の生息域も拡大し続けていることが分かっています。台東県では2022年に数年ぶりに飛来が確認され、2023年には台東県として史上最多の9羽が観察されました。
では今年はというと、台東県ではすでに観察されています。先月10日の正午頃に池で餌を探す一羽のクロツラヘラサギが観察されたのです。湿地を歩き、泥や浅瀬にいる生き物をじっと見つめ、餌を狩るチャンスを伺っていたといい、ある台東県の野鳥愛好家は、「数は少ないけれども、台南まで行かないで見ることができる」と興奮した様子で話しました。
ただ、昨年台湾全土で確認された個体数というのは一昨年と比べおよそ100羽減少しており、2018年以来初めての減少となりました。
Rti 台湾国際放送
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