今日ご紹介するキーワードは「海豚」。
そう、これは“イルカ”の事。台湾華語も日本語と同じ漢字を書きます。
皆さんは、イルカウォッチングに行かれたことはありますか?
私は今年、RTIの日帰り社員旅行で台湾北東部・宜蘭の離島「龜山島」に行って、イルカたちを見ることができた!というのは番組でもお話ししましたが、台湾にはこの「龜山島」の他にも台湾東部・花蓮や、南東部・台東がイルカウォッチングやホエールウォッチングが楽しめるスポットとして人気なんですが、これらは全て台湾の東側、太平洋側なんです。
しかし、台湾の西側のイルカにも注目ですよ。
実は、台湾西部沿岸はシナウスイロイルカという種類のイルカ群の生息地となっているんです。
このシナウスイロイルカは、台湾華語では「中華白海豚」とも呼ばれていて、主にインド洋や西太平洋の亜熱帯・熱帯地域に分布しています。また、一般に水深25メートル以内の沿岸海域と河口付近に生息しているんだそうです。ただ、生息数が減っている絶滅危惧種となっています。台湾周辺にも生息しているんですが、西部沿岸海域では、海運、埋め立て、防潮堤建設、工業の過程、そして洋上風力発電などの主要な経済産業発展分野と、沿岸の漁業活動エリアが重なっており、海中の騒音や汚染、生息地破壊など人為的な干渉によってシナウスイロイルカの絶滅の危険性がさらに高まっています。
そこで、台湾西部沿岸のシナウスイロイルカを保護するため、海洋委員会は、2014年に「シナウスイロイルカに関する野生動物重要生息環境」計画を策定し、その年の9月に発効。台湾北西部から中南部の、苗栗県、台中市、彰化県、雲林県にまたがる7 63平方キロメートルの区域を台湾初となる海洋野生動物保護区としました。
ただ、保護区の成功は地元の漁業関係者の協力によるとして、漁業の全面禁止は行わず、周辺の通常の漁場に影響はないものの、漁を行う際の指針を厳格化し、今後、周辺地域での開発事業にはすべて政府の認可が必要に。そして、密漁は重罰化されました。
さらに2021年からは、台湾中部6エリアの漁會(日本でいうところの漁協)とも協力して、“シナウスイロイルカ・パトロール艦隊”を設立し、漁師たちからシナウスイロイルカの目撃状況を報告してもらっていました。
そして、海洋委員会海洋保育署の統計によると、2020年からこれまでに、シナウスイロイルカの個体識別データベースには、計69頭の資料が蓄積されていて、今年も海上で5グループの子供の群れが目撃され、今年の目撃報告会ではとても盛り上がったそうです。
中でも、今年最多の目撃報告をしたのは雲林の漁師さんの11件で、目撃ポイントは麥寮郷の通称:六輕と呼ばれるところの南北エリア。日中、目撃しただけでなく、夜も鳴き声を聞いたそうです。また、今年は1度に20頭以上の群れも見たそうで、年長のシナウスイロイルカの後を追う7~8頭の若いイルカもいたそうです。
ちなみに、シナウスイロイルカの習性は魚の群れを追うため、シナウスイロイルカの群れが現れたらその日は間違いなく大漁なんだそうですよ。
一方で、苗栗で15年前からシナウスイロイルカの研究調査に協力している漁船の船長によると、こちらは海岸線の不利な条件によって、シナウスイロイルカの目撃数は以前と比べて減少傾向にあるそうで、今年8月に外埔(がいほ)漁港付近で2~3頭を近距離で見たそうですが、「高齢」のイルカで、若いイルカは少なかったそうです。
まだまだ絶滅の危機は脱していませんが、このようにして保護を続けていくことで、いつかまたたくさんのシナウスイロイルカの群れを見ることができるようになると良いですよね。
Rti 台湾国際放送
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