皆さんは、台湾北部・新北市の「鶯歌」に行かれたことはありますか?
新北市の最南端に位置していて、陶器の街として有名な場所です。
台北からも在来線台湾鉄道に乗って、乗り換えなしで30~40分ほどで行くことができますし、ここではたくさんの食器や陶器が売られていて、しかも安いので、私も、観光として訪れただけでなく、宝探しをするような感覚で気に入った食器を探しに出かけたりします。
そんな「鶯歌」には、その地域の特徴的な陶器をメインに展示している博物館、「鶯歌陶瓷博物館」があるんですが、今、そこで日本の様々な人形を展示した「人形NINGYO:日本人形的藝術與美(日本人形の芸術と美)」という展覧会が行われています。
日本は“人形の国”と言ってもいいほどに、人形が身近にあり、人形への愛をベースに、様々な人形と、人形作りにおける精密な技術を開発してきました。
そんな日本の人形を実際の人形と共に紹介する展覧会で、新型コロナによって自由に世界を行き来できなくなった今、世界の様々な国で開催されている海外巡回展です。
2020年から始まり、これまでに、クロアチアや、カナダ、トルクメニスタン、ニュージーランド、韓国、パラグアイ、アメリカ、パキスタン、チリ、ベトナム、ブラジルで行われてきていて、今回、ついに台湾にもやってきました。
この展覧会では、日本の歴史と民族の中で育まれてきた日本人形とその文化を4つのセクションに分けて紹介していて、第一章では、子供の健やかな成長を祈る「節句人形」を通して、儀式に端を発する日本人形形成の流れや人形に込められた祈りの形を紹介。第二章では、華やかな技法を楽しむことができる「美術人形」を、第三章では素朴な素材で作られながらも可愛らしい魅力が詰まった「庶民の人形」を紹介。そして第四章では、現代までつながる日本人形の多様性に焦点を当てた「人形文化の広がり」を取り上げ、日本人形の華やかな作りを楽しんでもらうのと同時に、日本人形の歴史的奥行きを発見してもらえるような展覧会となっています。
第一章の「節句人形」と言われると、雛人形や五月人形などがパッと思い浮かびますが、第二章、第三章の「美術人形」や「庶民の人形」ってどんなのだろう?と思っていたら、例えば私の故郷・福岡でいえば博多人形だったり、他にも群馬の高崎だるまや、宮城のこけしなどが紹介されていて、そうか、身近過ぎて忘れていた!と思いましたし、また第四章の「人形文化の広がり」では、リカちゃん人形や、最近のアニメの“フィギュア”まで登場していて、これも“日本人形”の流れでもあるのか!と私も驚きました。
日本人から見ても興味深い展覧会です。
今回のこの展覧会「人形NINGYO:日本人形的藝術與美(日本人形の芸術と美)」では、厳選された67の人形が台湾にやってきています。
「鶯歌陶瓷博物館」の張啟文・館長は、「鶯歌陶瓷博物館」は長年にわたって国際芸術文化交流を推進している。台湾と日本は地理的にもお隣同士で、良好な関係を保っており、このコロナ禍、日本と協力することで、夏休み期間に日本に行かずとも、素晴らしい日本人形を楽しんでもらえると紹介。日本の精巧な芸術工芸と文化は世界の人々に知られ、豊かな歴史は伝統工芸技術を伝承するだけでなく、新たな表現も取り込み輝いている。日本人形は、日本で欠かせない存在であるのと同時に、世界の人々に深く愛されていると語っています。
また、展覧会を訪れた文化局の龔雅雯・局長はも、日本人形の多様な種類、文化的意味合い、工芸技術の全てを鑑賞することができ、また、陶器と異なる素材による芸術表現を発見することもでき、来場者に一味違った体験をしてもらえるとコメントしています。
「人形NINGYO:日本人形的藝術與美(日本人形の芸術と美)」の「鶯歌陶瓷博物館」での展示は9月4日まで。
そしてその後は、台湾南部・屏東にある日本時代の建物を修復し、現在はアートギャラリーとして活用されている「屏東演武場」で9月13日から10月16日まで開催される予定です。
多くの台湾の人たちに、日本の人形について触れてもらいたいですね。
Rti 台湾国際放送
Rti 台湾国際放送 
