ここ数年、台湾の漫画家やイラストレーターの活躍が目まぐるしく、日本でも活躍している人が増えています。そして、そんな台湾の作家たちに日本の漫画界やイラスト界も注目をしていますが、来月(6月)から、台湾の人気イラストレーターの作品の展覧会が大阪の阪神梅田本店で行われます。
今回、展覧会を行うのは、人気急上昇中のイラストレーター「天之火」さんと、台湾のイラストレーターの巨匠「KRENZ」さんの2人。
「天之火」さんは、「台湾OL」をテーマに、台湾のOLさんのちょっとした日常のワンシーンを描いたイラストが人気のイラストレーターです。
例えば、スーツ姿の女性(しかもちょっとスカートがタイトで短め)が、バイクを押しながら横断歩道を渡っている姿だったり、OLさんが外の屋台でスマホを観ながらランチを食べている姿だったり、バイクのバックミラーで口紅を付け直している姿だったり…。あぁ、見たことあるある!と言うようなシーンを、優しいタッチと色遣いで描いています。
私はあまり漫画家やイラストレーターに詳しくないのですが、それでも「天之火」さんのことは知っていますし、しかも、取り上げるテーマもですが、そこに描かれる背景も台湾の日常が詰まっていて、私も大好きなイラストレーターさんです。
今回、「天之火」さんはこの阪神梅田本店で行う展覧会が日本初個展となるそうで、その人気の「台湾OLシリーズ」の作品で構成されるそうです。
展覧会のタイトルは「On-Off-On」で、仕事モードで決めてりりしくテキパキと働く「ON」状態と、仕事モードから離れ“素”の状態の「OFF」、そしてその中間の混在した様子─。台湾の日常風景を背景に、そんな働く女性の表情が繊細に描かれた作品が並びます。ぜひ見に行ってみてくださいね。
「天之火」さんの日本初個展「On-Off-On」は6月8日(水)から6月28日(火)までの展示となっています。
そしてもう一人、台湾のイラストレーターの巨匠「KRENZ」さん。
2009年にフリーのアーティストとしてデビュー。憂いを帯びた目の美少女画を得意としています。
光と影、そして色彩に対するユニークで繊細なタッチ、さらには遠近法やその応用についても熟知していて、その画力が高く評価されているだけでなく、台湾の様々な学校やゲーム会社から、講演の依頼を受けたり、世界各国から講座の依頼を受け、イラストを描く上での経験をシェアしています。
そして、2018年には、台湾で美術教育組織を設立して、多くのイラストレーターを育て、指導してきています。
そんな「KRENZ」さんの今回の個展のタイトルは「IMPRESSION(印象)」─。
19世紀の印象派の美術用語に由来する言葉からつけたタイトルで、特に、「影にも色彩がある」と発見し表現した印象派の画家たちの色相技法を、21世紀のデジタル技術を用いて、さらに先進的、精密的に表現したのが「KRENZ」さんだと考えられるというのがタイトルの由来だとか。
それまでの絵画が、筆を用いて影は黒という固定観念で描かれていたものが、印象派の画家たちが補色を用いることによって、光の当たる部分と影の部分を美しい色彩関係に変換。「KRENZ」さんはデジタル技術を用いて、筆では表現できなかった、さらに美しい補色、色彩関係を、高精度に、丁寧に構成して「色彩の共鳴現象」を生み出しています。
デジタル印象派の未来を体感する、「KRENZ」さんの個展、「IMPRESSION(印象)」は、7月6日(水)から7月19日(火)まで行われます。
なお、今回のこの二人のイラストレーターの展覧会は、イラスト作家が丹精込めて作り上げたデジタルデータ原画をいかに忠実に再現できるかということに苦心したそうです。
作家はモニター上で作画するので、モニターと同等の色彩表現をいかに印刷出力するか、作家をはじめ京都の美術印刷会社や職人、京都の美術商、百貨店担当者、大学教員が協力しあい試行錯誤を繰り返したそうです。
また、日本画や洋画であれば、号数と言う規格サイズがありますが、イラスト界には確立されたサイズ寸法はなく、イラストレーターが自由サイズで作画します。今回の展覧会では、原画データサイズに合わせ、フレームもキャンパスサイズに合わせてオリジナルを職人さんが1点1点手作りしているそうです。
そのように、こだわって準備を進めている台湾のイラストレーターの展覧会。素敵な感性のイラストは、台湾の雰囲気も感じるとることができますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
Rti 台湾国際放送
Rti 台湾国際放送 

