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台湾ソフトパワー - 2022-04-12_合歡山の「星空山城戦略計画」

  • 12 April, 2022
台湾ソフトパワー
産官学が連携!「星空山城戦略計画」が行政院の地方創生委員会で承認。星空環境保護と同時に観光も考え、南投県の清境や廬山など3つの村と6つの集落に「移動式星空観測環境」を設置、天体観測に訪れた観光客を標高によって3つの層に分け分散させる。(写真:暨南國際大學提供/CNA)

4月に入ってから、夜も心地のいい気候となってきた台湾。ちょうど今、蛍が各地で現れ始めていますが、この時期、ホタルだけでなく、お休みの日には星空を楽しみに行くという人も少なくないようです。

今年(2022年)も様々な流星群が現れますが、台湾と日本は近いので、ほぼ同じタイミングで、次に登場する流星群は、台湾では4月21日から22日に「こと座流星群」がピークを迎えると予測されています。

そしてさらに「みずがめ座η(エータ)流星群」が、例年通り5月4日から5日ごろにピークを迎え、1週間ほど流星群が続くそうです。この流星群は「しし座流星群」のような派手さはなく、流星の流れる速度もペルセウス座流星群やふたご座流星群と比べると遅いそうですが、それでも流星群の規模は非常に大きく、月齢も上弦に近いので夜の深い時間には観測条件が良くなるとしています。

RTIのスタジオがある圓山周辺は台北市内でありながら自然豊かで、夜もきれいな星空が見えるのですが、やはり満天の美しい星空を見たいと思ったら、光害の少ない山間部が鑑賞スポットですよね。

近年は、アメリカのアリゾナ州に本部がある非営利組織(NPO)国際ダークスカイ協会(IDA)が2001年にはじめた、光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度「ダークスカイプレイス・プログラム(星空保護区認定制度)」によって2019年に台湾で初めて「星空保護区」に指定された、台湾東部・花蓮県と、台湾中部・南投県の県境にある「合歡山」が人気の星空観賞スポットとなっていますが、それに続いて、台湾では産官学が連携し、南投の清境エリアから「合歡山」に至るまで、星空環境保護と同時に観光も考え、“星空産業プロジェクト”として地方創生を図るという“星空産業チェーン”を構築する「星空山城戦略計画」を練っています。

そして、その「星空山城戦略計画」が先ごろ、行政院の地方創生委員会で承認されました。

この「星空山城戦略計画」はどのようなものかと言うと、南投県の仁愛鄉公所、國立暨南國際大學、そして清境永續發展協會と言った産官学が協力し、星空環境保護と同時に観光も考え、南投県の清境や、廬山など3つの村と6つの集落に「移動式星空観測環境」を設置、天体観測に訪れた観光客を標高によって3つの層に分け、分散させる計画です。

具体的には、標高1,700メートルの清境エリアでは、一般観光客向けの商業化空間を設け、観光客の8割近くがここで楽しむような流れを作り、標高2,300メートルの翠峰エリアでは、天文教育と観光の融合を推進するのに適していることから、台湾原住民族の視点による、星空の歴史と特色の解説を展開予定。そしてさらに上、標高2,800メートルの鳶峰エリアには、南投県が1,620万台湾元(日本円およそ7,000万円)を投じて、体験型技術をメインとした星空プラネタリウムを建設する予定だそうです。

この「星空山城戦略計画」を実現させるべく、およそ2年半努力を続け、2022年3月、ついに審査を通過し、台湾初の“星空産業プロジェクト”実現に向けて、4,285万5000元(およそ1億8540万円)の助成金が承認されました。

なんでもこの地方創生計画は、大きく分けて3つの方向性を持っていて、ひとつ目は国際的な「星空保護区」としての認定事業。

「合歡山」は、国際ダークスカイ協会(IDA)によって「星空保護区」に認定されましたが、この「星空保護区」は、夜空の暗さ・星空の美しさだけでなく、屋外照明に関する厳格な基準や、地域における光害に関する教育啓発活動などが求められるそうです。それに対する取り組み。

そして2つ目は、集落での天体観測によって、山林と星空の文化観光事業を生み出すこと。

3つ目は、星空と山と村の共同マーケティングとのことです。

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この「星空山城戦略計画」では、将来的には、南投の星空観光ブランドがエリア全体にスポットを当てて、「空の暗さは土地の暗さではない」と言う“減光”によるものであり、星空にやさしい観光ブランドだという事を打ち出していく計画とのことです。

また、国際的な天体観測観光や、天文教育に沿ったプロジェクトは、国際化と現地化を両立させるだけでなく、より多くの現地の雇用機会を生み出す見込みでもあり、「台14線」と呼ばれる省道と、その支線である台14甲線の産業と経済発展の間に長年存在してきたアンバランスさを解決することにもつながるとしています。

綺麗な星空が鑑賞でき、そしてその地元にも貢献できるプロジェクト。これからの発展が楽しみですね。

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