今年の9月21日は、旧暦の8月15日、中秋節、つまり日本で言う「中秋の名月」です。今日のキーワードは、台湾の中秋節の定番行事、「烤肉(バーベキュー)」についてご紹介いたします。
中秋節は満月を楽しむ日ではありますが、台湾では満月より、バーベキューのほうが主役のように感じられます。家にベランダのある人はベランダで、ベランダのない人は家の前の道路沿い、あるいは近所の公園、郊外の川辺などでバーベキューをします。
中秋節のおよそ3日前から当日まで、台湾のどこにいてもバーベキューの匂いが漂ってくると言っていいほど、台湾人はバーベキューに熱中しています。
バーベキューと中秋節とは一体どういう関係性があって、どうして台湾人は決まって中秋節にバーベキューをするのでしょうか?
その理由について、最も知られている説は、「醤油業者の罠にハマった説」です。
1986年、台湾の醤油業者「萬家香(WAN JA SHAN)」は、自社製のバーベキューのタレを宣伝するテレビ広告を打ち出し、とても説得力のあるキャッチコピー「一家烤肉萬家香(ある家がバーベキューをしたらその香りが千万の家に漂っていく)」が台湾人の印象に残りました。
それから数年後、もう一社の醤油業者「金蘭」も、バーベキューをテーマとしたCMを放送するようになり、覚えやすいCMソングで更に台湾人にバーベキューへの憧れを抱かせました。
そして、極め付けに、台湾の大手スーパーマーケットは偶然にも、中秋節の前に次々とバーベキューの調理器具セットを売れ出しました。大手醤油業者2社によるCMの洗脳を受けた台湾人が、中秋節にバーベキューをするようになったと言われています。
日本のバレンタインチョコと似たような話しですね。これが台湾で最も知られている、中秋節にバーベキューする習慣の由来ですが、2014年の時に、台湾最大のネット掲示板、PTTでは、あるユーザーが1970年代と1980年代の新聞紙を根拠に、「醤油業者説」を否定し、新たに「バーベキュー用品値下がり説」を立てました。
その説によりますと、昔、台湾の中秋節の定番行事はキャンプすることでした。バーベキューはあくまでもキャンプの時の食事に過ぎません。
1982年、台湾のバーベキュー用品製造会社は、景気が良くないことを受け、本来海外へ輸出する分の器具を台湾で販売するようにしたため、台湾のバーベキュー用品の値段がどんと下がったので、中秋節にバーベキューをする習慣が広まったのだそうです。
醤油業者がバーベキューのCMを打ち出した1986年には、すでに台湾でバーベキューの習慣が広まったということですよ。
中秋節が近づくことで、本日は台湾の中秋節の風物詩である「烤肉(バーベキュー)」についてご紹介いたしました。
ご興味がありましたら、中秋の名月を愛でながらバーベキューをし、台湾風に過ごしてみてはいかがでしょうか?
(編集:曾輿婷/王淑卿)
Rti 台湾国際放送
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