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きょうのキーワード(2021-09-03)「好兄弟」:無縁仏を兄弟扱い?

  • 03 September, 2021
きょうのキーワード(金曜日)
身寄りのない霊たちが悪さをしないよう、台湾では毎年の旧暦7月に、無縁仏を供養する儀式「中元節(中元祭り)」が行われる。(写真:CNA)

今日ご紹介するキーワードは、台湾人が無縁仏に対する呼び方、「好兄弟(いい兄弟)」です。好兄弟の兄弟は、中国語では主に同じ両親から生まれた男性のことを指します。「好兄弟」を直訳しますと、いい兄、またはいい弟、という意味です。この言葉は、本来家族のように仲のいい友達に対する愛称です。どうして無縁仏に対する呼び名にもなったのでしょうか?

台湾人が無縁仏のことを「兄弟」と呼ぶようになったきっかけについては定説はありませんが、一説では、およそ18世紀か19世紀に、台湾で発生した、大規模な民族闘争に関係していると推測しています。

今台湾の人口の9割以上を占めている漢民族は、ほとんど17世紀以降に、中国大陸の福建省から台湾に移入してきたのです。そのうち、現在の福建省泉州市と漳州市あたりからやってきた人が最も多いです。

泉州市出身の人と、漳州市出身の人たちは、18世紀と19世紀に、土地や資源の奪い合い、宗教の違いなどにより、台湾で大小様々な闘争を起こしました。それによって亡くなった人の数は数知らず、当時中国から台湾に渡来するには、男が身一つで来なければいけませんので、亡くなったら祀る家族もいませんでした。

そんな身寄りのない霊たちが悪さをしないよう、台湾では旧暦7月に、無縁仏を供養する儀式「中元節(中元祭り)」が行われるようになりました。そして、この世とあの世の住民がまるで兄弟のように平和共存することができるように、という願いを込めて、人々は仲のいい友達に対する愛称「兄弟」の前に、さらに親しみを込めて「好」という字を付け加えて、「好兄弟(いい兄弟)」という呼び方で無縁仏を呼ぶようになったのだと言われています。

ちなみに、どうして姉妹ではなくて、兄弟なのでしょうか?これは、人があの世に対する想像は、概ねこの世のことを基準にしていることに関係しています。この世は男性中心社会ですから、自然と姉妹ではなく、兄弟になったのだと信じられています。

(編集:曾輿婷/王淑卿)

 

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