6月3日、クゥエートで行われた男子サッカーのワールドカップ、アジア2次予選、中華民国台湾対ネパールの試合で、日本出身のプレーヤーが中華民国台湾のユニフォームに身を包み、ピッチに立ちました。その選手とは、日本の神奈川県出身の小森由貴・選手です。守備的ミッドフィルダーの小森選手は今年中華民国に帰化、34歳にして中華民国台湾の代表に選ばれ、ワールドカップ予選で先発出場を果たしたのです。
1987年生まれの小森さんは、2002年、日韓ワールドカップをスタジアムで観戦、プロサッカー選手の夢を持ちます。そして、現在J3リーグに所属するYSCC横浜のユースチームに入団しました。しかし、競争は激しさを身をもって感じた小森さんは19歳にして、J1、J2リーグでプレーできる可能性はほぼないと感じ、それならば海外に出てみようと決意します。そして、シンガポールやタイでプロ選手としてプレーしました。しかし、ここでも厳しい外国人枠争いがあったことから、24、25歳にしてそのキャリアも幕を閉じようとしていました。そして、帰国、実家が大手お茶漬けメーカーに卸す米菓の製造をしていたことから、その縁で、自社工場のある台湾にやってきました。
しかし、小森さんとサッカーの縁は切れませんでした。友人の子供がサッカーをしたがっていた中、コーチが必要となったことから、小森さんは中部・台中市に、サッカーチーム「台中FUTURO倶楽部」を立ち上げ、日本人学校の子どもたちを皮切りに指導を始めました。FUTUROは、FUTUROと書き、スペイン語で未来を意味するそうで、台湾のサッカーの未来の発展をより良くしたい、という願いから名付けたそうです。
そんな小森さんを周囲がほっておくことはありませんでした。国立台湾體育運動大学のコーチの招きがあり、同大学で、選手として2シーズンプレー、若きナショナルチームのメンバーらと共にピッチをかけぬけました。
そして、2018年、台中FUTUROは成人チーム設立、小森さんはチームの代表兼選手としてプレーすることとなりました。そして、台湾男子の最高峰リーグ、「台湾フットボールプレミアリーグ」の入れ替え戦に参加、国立台湾體育運動大学時代のチームメイトも加入して戦力アップを図ったチームは、見事入れ替え戦を勝ち抜きました。そして2シーズン、昨シーズンは初年度の5位から3位に躍進し、強豪チームの仲間入りを果たしています。
今季、台中FUTUROは、中華民国台湾のナショナルチームの王家中・監督が、監督に就任、小森さんの技術、経験は代表チームに役立つと感じた王監督は、小森さんの代表入りを説得、恩返しがしたいと考えていた小森さんも帰化を決意しました。
おじいさんの代に、台湾へ工場を設立してから50年、小森さんが台湾で指導者、プレーヤーとして活躍する姿をみて、ご両親も喜んでいるということです。34歳の代表デビュー、小森選手のさらなる活躍を期待したいですね。
Rti 台湾国際放送
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