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文化の台湾 - 2020-10-21_台湾文化の日

  • 21 October, 2020
文化の台湾
今年、3年ぶりに東京国際映画祭で「台湾映画特集」が開催され、台湾映画4作品が上映される。そのうちの1作品、映画「腿(邦題:足を探して)」は来月(11/21)に授賞式が行われる台湾版アカデミー賞(金馬獎)のオープニング作品。桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と楊祐寧(トニー・ヤン)が共演するブラックラブコメディ。(写真:CNA)

台湾文化の日≫

日本には「文化の日」がありますよね。11月3日、国民の祝日です。 “国民の祝日に関する法律”によると、日本の文化の日は、「自由と平和を愛し、文化をすすめること」を趣旨としています。

実は台湾にも「文化の日」があるのをご存じですか?今週は、「台湾文化の日」の話から紹介していきましょう。

台湾では、毎年10月17日が「台湾文化の日」とされています。これは、1921年10月17日に、台湾文化の発揚を目的に、社会運動家の蒋渭水らによって立ち上げられた「台湾文化協会」に由来しています。

この「台湾文化協会」の設立は、台湾文化の啓蒙運動を巻き起こしたほか、台湾を主体とした価値観を広め、20世紀における文化啓蒙の最初の大きな波を台湾にもたらしました。

とはいっても、歴史はまだ浅く、台湾初の政権交代が行われた2000年の翌年、2001年の10月17日に、当時の陳水扁・総統が宣言し始まった記念日で、台湾全体に浸透しているかというと、正直なところまだそうでもないようです。ただ、市民に台湾文化の美しさを体験してもらおうと、今年は文化部が教育部や客家委員会、国立故宮博物院、原住民族委員会、そして各県市などと手を組み、台湾各地の博物館や文化施設など179か所が無料開放されたほか、国立台湾科学教育館や、国立自然科学博物館、国立科学工芸博物館などで優待サービスを行い、文化に触れる機会を広げました。

また、国立台湾交響楽団による音楽会が行われたり、台湾文学館や、蒋渭水・文化基金会、台湾北社、阿罩霧(アタブ)文化基金會なども呼応し、ドキュメンタリー映画の上映やパレードを行うなど、様々な文化活動を行い、市民に台湾文化の認識を広げました。

東京国際映画祭で3年ぶりに“台湾映画特集”≫

今、台湾では、多様な文化を受け継いでいくだけでなく、積極的な発信にも力を入れています。その一つが映画。台湾の新作映画を世界へ発信できるよう支援するため、東京国際映画祭との提携による台湾映画の上映特集の場を獲得し、今年、東京国際映画祭では3年ぶりに台湾映画特集「台湾電影ルネッサンス2020」が開催されます。「台湾電影ルネッサンス」は、世界各国・地域の話題作や、日本未公開の新作などを取り上げた「ワールド・フォーカス」部門における特集上映となります。今回、出品される台湾映画は4作品。上映作に選ばれたのは、張耀升(チャン・ヤオシェン )監督の「腿(邦題:足を探して)」、許承傑(シュー・チェンチエ)監督、日本でもおなじみのビビアン・スーがプロデュース・出演している「孤味(邦題:弱くて強い女たち)」、顔邵璇(ソフィア・イェン)監督の「同愛一家(邦題:愛で家族に〜同性婚への道のり)」、陳永錤(チェン・ヨンチー)監督の「惡之畫(邦題:悪の絵)」の4作品。

「腿(邦題:足を探して)」は、来月(11月21日)受賞式典が行われる、台湾版アカデミー賞「金馬奨(ゴールデンホースアワード)」のオープニング作品に選ばれている映画。張耀升(チャン・ヤオシェン )監督が初めて脚本・監督を手掛けたブラックラブコメディです。金馬奨女優・桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と、金馬奨最優秀新人俳優・楊祐寧(トニー・ヤン)が共演。

二人が演じるのは、社交ダンスで知り合った夫婦。しかし、夫が不幸にも足の切断手術の際に亡くなってしまいます。夫の“全遺体”を留めたい。そう思った妻は「足奪還計画」を立てるのでした。とんでもない展開の中、二人が愛し合ってきた歴史と、愛し合っていなかった歴史が浮かび上がってきます。男女の恋愛の悲喜こもごもが描かれています。

音楽も金馬奨受賞音楽家・盧律銘(ルー・ルーミン)が手掛けていますので、劇中の曲にも注目です。

「孤味(邦題:弱くて強い女たち)」は、今年2020年の香港国際映画祭のオープニング上映に選ばれた作品。許承傑(シュー・チェンチエ)監督のお婆さんの実際の物語です。許承傑(シュー・チェンチエ)監督はお婆さんととても仲が良く、お婆さんが亡くなったという悲報を知った後、彼女の物語を撮ろうと決めたそうです。

物語は、お爺さんが亡くなったときのことを軸に展開。台南の屋台で鍋を振って娘3人を育て上げたお婆さんの70歳の誕生祝いの席に、音信不通のお爺さんが病院で息を引き取ったとの知らせが届きます。そしてお婆さんとお爺さんの恋人が一緒に葬儀を準備するという特殊な状況に。家族間の問題の許容と許しについて語っています。

「同愛一家(邦題:愛で家族に〜同性婚への道のり)」は、「フレームライン・サンフランシスコ国際LGBT映画祭」や2018年の「新北市記録映画賞優秀作品」に選ばれた映画。撮影に3年をかけ、3組の性別も世代も異なる同性カップルに焦点を当て、婚姻平等運動に参加しているころの心境の変化やそれぞれが直面した難題など、それまでの道のりと現在の問題を考えるドキュメンタリー映画です。

そして「惡之畫(邦題:悪の絵)」は、今年2020年の「台北映画祭」国際新人監督コンペティションにもノミネートされた作品で、2016年に金馬フィルムプロジェクトプロモーションに選ばれた、陳永錤(チェン・ヨンチー)監督の初の長編作品。ある男性画家がひょんなことから受刑者に絵を教えることになり、そこで素晴らしい絵の才能を持つ殺人犯と出会います。画家はこの絵を世に出そうと奔走、「受刑者の絵画展」を開いた後、これが大きな騒動を引き起こしました。作家と作品は切り離せるのか…という難問に挑んだ作品です。

4作品、どれも日本初上映となります。新型コロナの影響で今年の東京国際映画祭では、監督や出演者などが会場に行くことはかないませんが、台湾の作品を日本で楽しめるチャンスです。

東京国際映画祭は、10月31日から11月9日まで、東京のTOHOシネマズ六本木ヒルズ、東京ミッドタウン日比谷、東京国際フォーラム、神楽座で行われます。詳しくは、「第33回 東京国際映画祭」オフィシャルHP(https://2020.tiff-jp.net/ja/access/)で確認してください。

“文化の秋”、台湾の“文化”を楽しんでくださいね。

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