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ようこそT-roomへ - 2020-07-29ポストコロナの台湾におけるマスク事情

  • 29 July, 2020
ようこそT-roomへ
新型コロナウイルスの流行により、望む望まないに関わらず、マスクは日常生活に欠かせないものとなった。(写真:CNA)

 新型コロナウイルスの流行により、望む望まないに関わらず、マスクは日常生活に欠かせないものとなりました。台湾は、先手先手の対策により国内での感染拡大は抑え込んできました。ただ、世界的な流行拡大により、ここに来て海外からの帰国者、渡航者の中に、感染例がぽつぽつと目立ってきており、中央感染症指揮センターでは、改めて人の多い場所でのソーシャルディスタンスが取れない場所でのマスク着用を呼びかけています。

 台北、新北市民の生活の足、台北MRTや乗り合いバスなどでは6月初旬から、車内で十分なソーシャルディスタンスが取れている場合は着用しなくてもいいと規制が緩和されましたが、改札入場並びにバス乗車の際にマスク着用が呼びかけられていることもあり、空いている車内でも、ほとんどの人がマスクを着用したまま乗車しています。

 新型コロナウイルス流行からおよそ半年、台湾の現在のマスクを巡る話題についてご紹介したいと思います。

 まずは、この半年の台湾のマスク供給の為の取り組みを振り返っていきましょう。台湾で初めての感染者が明らかになった1月の末、旧正月休みに入っていたこともあり、台湾では市場に出回っていたマスクはまたたく間に売り切れ、入手するのが困難という状況に見舞われました。

 こうした中、政府はまずマスクの輸出禁止を決定、さらに政府が台湾全域のマスクメーカーの製造分を一括して買い上げることを決定しました。台湾で使われるマスクはもともと、その多くを輸入に頼っており、国内のマスクメーカーの一日の生産量は270万枚ほどでしたが、政府の指導により、工作機械メーカーが協力、製造ラインを増設したほか、従来のマスクメーカー以外の企業もマスク製造に加わり、現在は一日の生産量は、2000万枚を突破しています。

 そして供給についても、2月の初旬には、国民の健康保健カードのシステムを活用した「マスク実名制」制度を導入、台湾全域6000あまりの薬局での購入が可能となりました。この実名制制度はバージョン2.0、3.0と、バージョンアップ、現在は、薬局での直接購入のほか、インターネットでの事前予約、支払いにより、コンビニエンスストアや大手スーパーマーケットでの受け取りのほか、コンビニでも予約、受け取りも可能となりました。

 購入枚数も当初は1週間2枚でしたが、製造量の増加にともない、現在は2週間に9枚まで購入できます。価格は一枚5元、9枚45元(日本円にしておよそ162円)となっています。

 さらに国内の感染拡大リスクの低下により、6月1日からは、備蓄用として政府が買い上げる1日800万枚を除いた製造分について、各メーカーは台湾内での自由販売、ならびに海外への輸出が可能となりました。また、一般の人々についても、一定額を越えなければ、海外の家族、友人に発送することが可能となりました。

 台湾におけるマスク製造メーカー最大手で、CSD(チャイナサージカル)の50枚箱入りマスクや、カラフルなマスクなどは、各種ECサイトで販売されてもまたたく間に売り切れとなりますが、大手量販店や生活雑貨の店などでは、箱入りマスクもそこそこ見かけるようになりました。

 なお、6月1日からスタートした台湾製マスクの海外輸出、N95マスクやサージカルマスクの2大マスクの合計は7月の中旬まで、枚数でおよそ5000万枚、輸出額は米ドル1020万米ドル(日本円にしておよそ10億8450万円)に達しています。

 購入額が最も多いのはアメリカで、米ドル320万ドル(約3億4030万円)、続いて中国大陸及び香港、3番目は日本でした。

 ちなみに日本の大手コンビニエンスストア、セブンイレブンのプライベートブランドのマスク「耳が痛くなりにくい やわらかマスク」は、セブン&アイグループと、日本に進出している台湾企業フォルモサタフタの子会社、裕源による共同開発商品で、商品パッケージの裏面には「MADE IN TAIWAN」と書かれています。全国のセブンイレブンで取り扱いがあるかはわかりませんが、関東圏の皆様は、お近くのセブンイレブンで台湾製マスクをみつけていただきたいと思います。

 なお、6月からは、台湾産マスクの海外への輸出のほか、「Taiwan Can Help」のキャッチフレーズの元、政府、民間団体を問わず、世界各国の感染拡大対策を支援する為にマスクの寄付を行っています。 

 一部をご紹介しましょう。まずは日本向けです。 政府及び中華民国僑務委員会の取り組みに足並みをそろえる形で、海外で暮らす台湾華僑の支援を行っている財団法人海華文教基金会は、僑務委員会を通じ、台湾の医療用マスク10万枚を、日本の大学病院系の施設に寄付しました。17日には、日本大学の本部で寄贈セレモニーが行われました。セレモニーの中で、日本大学の田中英寿・理事長は「台湾の寄付に心から感謝します。今後助けが必要な際には必ず倍にしてお返しします」と感謝しました。

 また、アメリカのロサンゼルスに進出している台湾企業の商工会、ロサンゼルス台湾アメリカ商工会は13日、ロサンゼルス郡へ台湾正マスク40万枚を寄付しました。同商工会の陳慶恩・理事長によりますと、このマスクは郡政府を通じ、第一線の医療スタッフに配布されるということです。同商工会では、老人ホームや警察署、救急救命センターなども訪問し、寄付を行ったことを明らかにしました。

 「Taiwan Can Help」のモットーによる医療用マスクの寄付、その数も重要ですが、世界が評価しているのは、その質です。台湾からは既に20万枚以上の寄付があったフィンランドでは、現在、同国の北部の医療機関で使われていますが、同国の技術研究センターの検査により、台湾製マスクは「最高品質」と評価され、高い信頼を受けているということです。実はフィンランドでは以前、中国大陸から緊急に200万枚のマスクを購入したものの、医療機関での使用基準を満たさず、担当の政府職員が辞任するという出来事があったそうです。

 中国大陸の圧力もあり、国際社会での活躍の場が閉ざされている中華民国台湾ですが、人道的支援、そしてなによりも質の高さで、現場や専門家の信頼を得ているんですね。

 経済部によりますと、台湾製マスクの質の良さは、メルトブロー法という方法で作られる、原料の不織布の質の良さに要因があります。中盤でご紹介しましたが、日本のリスナーの皆様も、高品質の台湾製のマスクを、安心して使って頂きたいと思います。

 

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