日本で女性法医学者といえば、多分実在の人物より、テレビドラマに登場した女性法医・監察医を思い浮かぶ方が多いでしょう。法医学を題材にした、いわゆる「法医ドラマ」の中で、女性法医を主人公にした日本のテレビドラマは確か少なくないです。たとえば、去年の冬に放送された「アンナチュラル」や、1999年から19年間放送され続けた「科捜研の女」などがあります。テレビドラマで大活躍している女性法医ですが、実は現実の世界はまだそれほど多くいないです。今週の台湾ソフトパワーは、台湾における初めての女性法医、尹莘玲(いん・しんれい)先生についてお話させていただきます。
香港生まれの尹先生は、今年58歳です。大学の時に台湾に留学に来て、当時の台北医学院、現在の台北医学大学の医学部に入りました。大学を卒業した後、高雄医学大学付属中和記念病院の病理医になって、台湾で腰を落ち着けるようになりました。
病理医として働いている間、尹先生は病理学の1つ、死体解剖や死因確認に使われる法医病理学に関心を持ち始めましたが、この分野に目を向ける人はまだまだ少なかったです。1994年に、尹先生は法医病理学を勉強するために所属病院からアメリカのロサンゼルスに送り込まれました。そこで彼女は初めて法医学の実務に触れました。
当時を振りかえって、尹先生は、「ロサンゼルスでは一般人でも銃を所持できるから、治安はあまりよくなかった。でも、事件が多いほうが実務訓練もしっかり受けられると思った」と、自分の安全を心配せず、勉強ばかりを考えたことを話しました。
ロサンゼルスにいた一年間、尹先生は優れた英語力と、男性に劣らない気丈さそして女性ならではの繊細さをもって、ロサンゼルス郡検死局において、一番頼れる研修生と評価されるようになりました。メスを使って積んだ経験も次第に法医学者としての使命感に変わりました。ロサンゼルスでの研修を修了した後、尹先生はアメリカ行きの前の約束通りに、高雄医学大学付属中和記念病院に戻りました。
20年前、尹先生は病院で所定勤務年数がやっと終わった後、病院の仕事を辞めて、台湾南部、屏東県の屏東地方検察庁で監察医を務めることにしました。尹先生は「あの時、法医学界に女性法医がいないことをまったく意識していなかった。ただ自分はもうしっかり訓練を受けたので、仕事を問題なくこなせると思って、この世界に入り込んじゃった」と当時のことを話しました。......
(編集:林蕙如/王淑卿)
Rti 台湾国際放送
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